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 2019年の開催レポート 
  
主催:和プロジェクトTAISHI

  趣意文   開催の経緯 平和親善揮毫 開催地(8/25-27)   平和親善イベント(8/24)  
  
趣意文

 イギリスの「マグナ・カルタ」、そして、フランスの「人権宣言」によって、 西洋人は自由と平等、基本的人権という概念を導きだし、世界の近現代文明は今日まで発展し続けてきました。しかし、そこから生まれた自由主義経済にはほころびが出始め、世界的な格差社会はますますます広がり、戦争ビジネスは終わらずにいます。

 一方、今から約1400年前の日本では「十七条憲法」によって、「和の精神」が示されました。これは循環と調和と寛容という言葉を、一言で表した概念です。しかし、長い年月の間に日本も封建主義、全体主義を体験して、戦争の惨禍を反省しました。

 西洋が導き出した叡智に、極東の「和の精神」を加えることで、人類は新たな段階を迎えることができるのではないでしょうか。
 すなわち、西洋と東洋の融合による人類の幸福と世界平和の実現です。そのために私たちは世界平和の祈りと共に、フランス人権宣言が採択されたパリで、民族や宗教の垣根を超えて、「和の精神」を世界へ紹介したいと考えています。

和プロジェクトTAISHI代表
宮本辰彦






開催の経緯
 世界の大都市、ニューヨーク、ロンドン、パリで同時多発テロは起こりました。私はそのことに衝撃を受け、世界平和の祈りを込めて憎しみではなく、愛による平和揮毫を、日本国内で同日一斉に行おうと思い立ちました。それに加えて日本が世界へ誇るべき平和思想「和の精神」を、国内外にアピールしようと考えました。
 そこで昨年9月21日の国際平和デーには、全国47社の護国神社と大阪万博記念公園で、書家による同日一斉の平和揮毫を行いました。さらに神社だけではなくお寺でもそれを開催しようと、「和の精神」が最初に明文化された、十七条憲法制定の4月3日に、全国17都県18ヶ寺で「以和為貴」(和を以て貴しと為す)の平和揮毫を行いました。今回パリで同日に数カ所で開催しようと考えた理由は、こうした経緯によります。
 フランスはイギリスと共に欧州の中心国です。パリはその首都であったことから、ロンドンと同様にテロ組織に狙われました。そこで日本国内と同じように書家による大書揮毫を通じて、世界平和の祈りを同日開催しようと思い立ちました。また、パリは年間の外国人観光客数が世界一の観光都市で、世界中の人々が集まります。ですから、ここから世界へ「和の精神」を発信しようと企画いたしました。

 日本国内、そして世界中には様々な平和活動があります。その中でも和プロジェクトTAISHIがなぜ書家による世界平和の大書揮毫を行うのか。その理由は「ペンは剣よりも強し」という有名な諺にあります。ペン、すなわち書には武力以上に、平和的に世界を変える力があるというものです。

 パリでは世界各国の憲法に多大な影響を与え、近代国家の基となった「フランス人権宣言」が、1789年8月26日に採択されました。そして、この宣言が採択されたフランス革命以降、世界は個人主義の発展と共に自由主義と社会主義に分かれ、やがて社会主義が破綻しました。ところが残った自由主義にも、ほころびが出始めている現状があります。世界は今、次の思想を求めています。
 フランス革命によってなされた「フランス人権宣言」は個人の人権を尊重し、世界人類の良識の基となりました。そこでその次の段階として、その尊重されるべき個と個、国と国が互いにどのように関われば良いのか、それを「和の精神」より紐解き、WA Spirit、すなわち「循環と調和と寛容の精神」として、世界人類に提唱したいと考えています。
 そして、本プロジェクトは「和の精神」が最初に明文化された聖徳太子の『十七条憲法』を、世界遺産(無形文化遺産)に登録することを旗印に活動しています。奇しくも『十七条憲法』と同じく、十七条から成る「フランス人権宣言」が行われたパリで、その決意を表現することは、そういう意味でもたいへん意義があると考えます。



平和親善揮毫
 人前で書家が文字を書く「席上揮毫」(せきじょうきごう)は今日、「書道パフォーマンス」と呼ばれていますが、禅と同じく日本独特の精神文化の1つといえます。書家が大きな紙に心に決めた文言や願いの言葉を揮毫する時、揮毫する書家の姿とその筆先に、人々の注目は集まります。するとオーケストラの指揮者がそれぞれの楽器の音をまとめ上げて見事なシンフォニーに仕上げるように、書家の揮毫は人々の気持ちをまとめ上げて、それが大きな祈りの力となります。このたびは人々の意識を世界平和と世界の調和、寛容の精神へと向かわせます。
 書家が和装して平和のメッセージ(以和為貴、世界平和、等々)の日本文に仏文、英文を添えて揮毫します。




 
開催地(8/25~27)
 ユダヤ教シナゴーグ、キリスト教チャーチ、イスラム教モスク。
パリにあるこれら三大宗教の施設で、日本人書家による平和揮毫を行います。共に世界平和を祈るために是非お越し下さい。
グランド・シナゴーグ・ド・パリのみ、予約が必要です。

サン・シュルピス教会 8月25日 14:30~
  Église Saint-Sulpice

 書家:REIKO麗子/千秋育子/花谷香麗




◆グランド・シナゴーグ・ド・パリ 8月26日 13:30〜
 
Grande synagogue de Paris

 書家:REIKO麗子




グランド・モスケ・ド・パリ 8月27日 10:00〜
 Grande Mosquée de Paris

 書家:花谷香麗 千秋育子




◆サン・ルイ・アン・リル教会 8月27日 16:00〜
 Église Saint-Louis-en-l'Île

 書家:花谷香麗




 
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 代表宮本辰彦
 日仏協会「日の出」(フランス、トゥール市)会長REIKO麗子
 書家花谷香麗 若凜 千秋育子
 クリスタルボール奏者: 河内美穂
 画家若松美加恵 撮影本間響子
 翻訳川上夏來 木村律子 Yannick Johnson
 協力東 敬史
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